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バックステージ オブ サーフェス インフォメーション

 スーパーストライククラブ会報「Surface」で掲載しきれなかった取材の裏話や、少し違った視点から捉えた記事をご紹介します。

 今回は、8月末に予定のフィールドイベントの会場提供を津久井観光さんにお願いに行ったおりに起きた珍事をお届けします。


珍事はこの岩盤で起きた・・・




 SuperStrikeDayの準備で起きた珍事


 8月末に予定のフィールドイベント、SuperStrikeDayの準備のため6月中旬に津久井湖を訪れた事務局スタッフ。
 打ち合わせを進めるため、会場となる津久井観光におじゃましたのですが、この名釣り場を目の前にして落ち着いていられるわけがありません。

「ちょっとやる?」。

同湖の53upイベントで、朝、50pアップを目の前で釣りあげられれてしまった鳥居事務局長がにやりと笑います。

 前夜からこの朝まで小雨混じりだった津久井湖も、ボートを出したあたりから急速に天候が回復。あまりの晴天に湖畔は小魚の跳ねも見られません。とはいえ、急深な湖岸に続く深い緑のオーバーハングはトップウォータープラッガーの心を揺さぶります。

 小さなインレットや岩盤に落ちる湧き水などをていねいに攻めていきます。日が高いので、樹木の枝で陰になっているようなワンドの奥や、岩の回り、ブイなどもじっくりと探るのですが反応はありません。いや、2,3度、小さな水飛沫が上がりましたが、よほどの小バスかブルーギルのようです。

 この日の釣りは、DVD撮影を間近に控えている事務局長にとって、キャスティングの精度やアクションのチェックも兼ねていました。

距離感やロッドさばき、プラグ操作にいたるまできっちりと詰めていきます。

・・・が、反応なし。あっという間に2時間が過ぎました。さらに三井大橋付近から上流の名手橋方面に向かい、釣り下って下流部をチェックすることになりました。

 豚小屋下から対岸の放水口にやってくると、湖畔に4,5人の釣り人が・・・。5m以上はあろうかと思われる渓流竿で何かを釣っています。よく見ると、仕掛けの先端にオモリがあって、途中に何本か掛けバリがついていました。それを上下に動かすと時おり10pちょっとのキラキラ光る魚が掛かってきます。ヤマベにしては大きさもシェイプも違うような・・・。鮎でしょうか。とすれば、それを食うバスも集まっている可能性があります。

 俄然、やる気が湧いてきたふたり。クラッチヒッターやタイガーなど、ミノーライクなプラグに替えて探っていきますが、残念ながら反応はありません。万事休す。

「そろそろあがる?」。

 そんな言葉が漏れた直後のことでした。タイガーから、チャガ―Jrに戻して、三井大橋に向かう岩盤を流していたときのことです。

 岩盤ぎりぎりに落として、ボクゥン・・・と例の籠ったようなポップサウンドをゆっくりと3度立てた直後、細かな波間のチャガ―Jrが消えました。大きな水飛沫も魚体も見えず、吸い込まれるように消えたその姿に半信半疑でロッドを立てると、ものすごい重みがかかっています。しばらく記憶にない重量感でした。

「でかいか?」と鳥居さん。

「すごい重さです」。そう答えるのが精いっぱい。

湖底に向かって引き込んでいくパワーに、ただただロッドを支えるだけです。

まして、この日使っていたのは、30年ほど前に玉越校長がフィリプソンのフライロッドブランクで自作した例のロッド。

根本から満月になって、アドバンテージは完全に魚のものでした。

強烈な引きにロッドが耐えられるか!

「すごいサイズなんじゃないの?」

と鳥居さんも心配そうです。・・・が、一気に深場に走った魚が止まると、妙な感触が伝わってきました。どうにもこうにもバスっぽくない。どことなくウネウネしているというか、ファイトにバスのような切れ味がないんですね。

「鳥居さん、これバスじゃないかもしんない…」。

「そんなわけないだろ。チャガ―に出たんだろ?」。

「そうなんですけど、なんだか変…」。

自分の記憶でこの引きにいちばん近いのは・・・・・・・・ナマズ。か、コイ。でもコイはないだろうから、ナマズ?

「ナマズじゃないっすかね。結構デカいやつ」。

「そうかなぁ。バスだったらかなりデカいよな」。

走っては止まり、走っては止まりを繰り返して、ようやく魚の姿がうっすらと見えてきました。すでにここまでで10分以上が経過しています。
 薄緑の湖水を通して見えてきた姿は流線型。色もちょっと濃いめのグレー。明らかにバスではありません。

「コイだ…。でかい…」。

何を思ったのかチャガーJrにヒットしたコイ  20分?の格闘の末に・・・>

 どう見ても70p以下ではありません。と、湖面近くにあがってきた魚がきびすを返してもう1度湖底に走りました。ロッドティップは湖面に刺さり、慌ててスタードラッグを緩めるとラインがみるみる吐き出されていきます。

「あと20分だな」。

鳥居さんがゲラゲラ笑います。

「でも、チャガ―に出るなんて…」。

「ほんとだよな・・・それもあんなでっかいの」。

 結局、寄っては走り、浮いては潜りを3度ほど繰り返して上がってきたのは80pほどのコイでした。

「ボートの上にあげちゃえよ。写真撮るから」と無責任な発言をする事務局長。

「無理っすよ、ネットもないし、第一こんなのあげて中で暴れられたらどうします?ボートの上ぐちゃぐちゃになりますよ」。



 スレ掛かりかとも思いましたが、口にしっかりとフックアップしていました。

フックを外すとゆっくりと湖底へ…。

長時間のファイトで手首と肩がパンパンです。


精根使い果たして苦笑い


 しかし、これだけでは終わりませんでした。再び対岸の豚小屋下方面に向かい、そこから三井大橋に向かって湖畔を探っていくと、今度は70pほどのコイが2尾並んでクルージングしているのが目に入りました。面白半分で、その先にチャガーを落とします。また、ゆっくりと間隔をおいてあの籠ったようなポップ音を3度ほどたててみました。すると、1尾がすーっと寄ってきて・・・。

「ヤバい!」。

こいつが掛かってしまったら、また20分コースになります。冗談じゃありません。慌ててルアーをピックアップしました。

「追ってきたなぁ。反応するんだね。コイも」

と鳥居さんが不思議そうに笑います。その言葉に、悪戯心が湧き上がってもう1度目の前にキャストしてしまいました。
 着水の瞬間に向きを変えたコイ。ポップ音をあげると、身を大きくくねらせて突進してきました。魚との距離はせいぜい15cm。大きく口を開けるのが目に入ります。

「うわっ!」と鳥居さん。

 今度も慌てて巻き取って事なきを得ましたが、その魚の興奮したようすがまるでバスのようです。怒り・・・そんな感情をコイも持っているのではないかと思わせるほどの激しい反応に、ふたりともしばし呆然でした。
 気がつけば、津久井観光の桟橋がすぐ目の前。この日の釣りは結局、このコイ騒ぎで幕を閉じました。
 SuperStrikeDayの打ち合わせももちろんきっちり終えました(笑)。

 まもまく詳細をお伝えできると思います。ご期待ください。
(編集部M)


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